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オランダ研修日記

オランダの牧場で過ごす一年間を、なんとなく日記にしています。

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更新がしばらく滞ってしまい、すいませんでした。
オランダの番組にて先日、僕のいる牧場が紹介されたので報告まで。

HERRIE GEZOCHT
http://www.rtl.nl/huistuinkeuken/herriegezocht/home/

「GEMIST」のタブをクリックして、
9月22日(22-9-2009)放送分を再生してください。
来月にはもう見れなくなっているかもしれませんが・・・・

(ページが見つからない人は、↓のアドレスから直接)
http://www.rtl.nl/components/huistuinkeuken/herman_den_blijker/miMedia/208249/208253.public.27730065.Herman_Den_Blijker_Herrie_Gezocht_s1_a4.xml

牧場が登場するのは17分54秒から。
20分43秒にちょこっとだけ、チーズを裏返してる僕の後ろ姿が見えたり。


番組内容は、
オランダでも珍しい、知的障害の方を多く雇っているレストラン。
そこに、オランダでは名物コックらしい「ヘルマン」が訪れます。

オランダでは障害者というのが一般人としっかり区別されていて、
給料は、雇用者が半分、政府が半分払うという制度になっています。
見て分かるとおり、障害者の言葉はすべて字幕が表示されます。
でも、決して分からない言葉を使っているわけではありません。
僕よりは断然上手にオランダ語をしゃべります。
僕の今住んでいる牧場でも何人か雇っているのですが、
「まあ、少し変かな…?」と感じる程度で、至って普通に接しています。

さて、彼らウエイターにはvakantie(休暇)が無いというじゃないですか。
ここでの休暇とは、長期休暇のことです。
3連休というレベルではなく、一週間。
多い人では一ヶ月取るのも特に珍しくありません。
オランダでvakantieを取らないというのは、たいへんな話なのです。
「働きすぎだよ!」
と言われてしまいます。
研修生ももちろん、vakantieを取るのが一般的です。

じゃあ、君達にも休暇をプレゼントしよう!
・・・というのが、この企画。
ヤギ牧場ヘールチェに行って、ヤギの乳とヤギチーズを使って、
オランダの代表料理パンネクック(パンケーキ)をつくりましょう!

オランダでお昼ご飯を外食にする際、
パンとトーストと同じくらいの頻度で食べられているのが、このパンネクック。
大阪でお好み焼きを食べるようなものでしょうか。
クレープくらいの薄さで、ベーコンやチーズなど好きなものを載せたりします。
そして甘いもの好きなオランダ人は、
それに砂糖パウダーとシロップをどさどさかけて食べたりします。

オランダのゴーダチーズとシロップの組み合わせは意外と美味しいので、
機会があればぜひ、試してみて下さい。
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早いもので、・・・もう7月。
オランダに来て4ヶ月が過ぎました。

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牧場の中でオーケストラ!
・・・と、までは言わないかもしれないけれど、楽団が来ました。

村の楽団なのですが、
素人目の僕には、プロと比べてどこが違うやら分からないといった程度の上手さ。
楽団の皆さん、今は趣味でやっているそうですが、
昔は音楽の教育を受けていたりとか、何かしら音楽に関わっていたようです。
僕も何かひとつ、楽器を扱えたらいいなーと思っていますが。

うちの(北海道の)牧場にも来てもらいたいもんだ。


そんな思い出も、日曜日の話。
思えば、この演奏が終わって雨がチラついてきたのが始まりでした。

先週は、ことのほか良い天気。
北海道育ちの僕には、Tシャツ一枚でも暑いくらい。
20度少し超えたくらいかな。
村の酪農家、ほぼ全員が乾草をつくり始めるくらい、晴天続きでした。

そして今週。

雨の降らない日が無い・・・
しとしと降るというのではなく、
短時間にドッサリ降り、すぐ太陽が出るという繰り返し。
先週とは別の国みたいに、風もかなり強い。
まさにオランダという感じですね。
気温も、日中でもシャツ一枚だと寒いくらいです。


さて、
その雨を呼んだのは彼だ、と言えなくもない。
マイケル・ジャクソン。

オランダでは今週、彼の話題で持ちきりでした。
テレビを観たら、必ず彼の特番が放送されているという。
日本でどのように言われているかは分かりませんが、ヨーロッパにおいて彼は伝説のヒーローです。
成形手術などを快く思わない人もいますが、彼の死を悲しまない人はほとんど居ません。

そんなマイケルの葬儀を受けて。

今回は葬儀の話。



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村の教会の写真を持っていないので、Leidenの教会で代用。

実は先月の初め、今住んでいる牧場主のお父さんが亡くなられました。
91歳という高齢で、
「長生きしたのだから悲しむことは無い」
と牧場主は言っていました。
オランダでは、家庭を持てば世帯ごと別の家に住むのが通例で、
おじいさんも牧場から車で5分くらいの村に住んでいました。

僕が来た頃からすでに具合があまり思わしくなく、
農場主が毎日のようにおじいさんの世話をしに出かけていました。
それに付き添いで、僕も一度だけ生前の彼に会う事ができました。
一度会うだけで性格が分かるほど、まだオランダ人を良く知ってはいないのですが、
なかなかに頑固そうな目でした。

オランダでは、人が死んでから5、6日間までは、家に置いておくことができます。
(正確な数字が分かりませんが)
もちろん、がんがんに冷房の効かせた部屋で、きちんと正装した状態です。
そこに生前ゆかりのあった人達が訪れ、一目見てお悔やみを告げて去っていくのです。
初めてこの習慣を体験した僕が思うのは、まさに・・・「変」。
薄明かりの中で、死人が目を瞑りベッドに横たわっているのを見ると、もう、・・・
何を言っていいやら分からない気持ちになりました。


葬儀の形式は、二日間。

一日目の晩に、教会にて賛美歌を歌ったり、遺族が何かを話したり。
最後に遺族が横一列に並び、そこを参列者が一人ずつに
「gecondoleerd」
と言って握手をする行事。
オランダでは、お悔やみを言う時も【握手】をするんですね。
言葉の意味を辞書で調べたら、そのまま「お悔やみを言う」だったのですが、
悔やんでいるというより「頑張れよ!」とか「頑張ろうぜ!」とか、プラスの意味な気がしました。
そして、お話好きのオランダ人がその一言で終わるはずもなく。
20人以上の遺族に、村の小さな教会いっぱいの参列者が、
一人ずつ握手しながら話し始めるもんだから、列が進まない進まない。
それも、みんな悲しんでいるというよりも、笑い声が飛ぶほど話し込む感じで。
オランダ人が、いかに暗いのが嫌いか、っていうのが良く分かりました。

二日目は午前から正午までを使って儀式と埋葬。
これはかなり宗教色の強いもので、よく分からない僕は、悲しむ間もなくキョロキョロするばかり。
最後にみんなで昼ご飯を食べつつ長々とおしゃべりを楽しんで解散。
僕だけ異教徒っぽくて居心地悪くなりつつも、印象的な日でした。


僕が特に印象に残ったのは、葬儀一日目が終了した後のこと。

遺族との握手も終わり、その後のティータイムも終わり。
牧場に帰って、これで終わりかー、と思っていたら
「これから父親が来るよ。」
僕らに数分遅れて、おじいさんを乗せた真っ黒な車が牧場に入ってきました。

「父親が牧場に、最後のお別れをするんだ」

歩くのと同じ速さで山羊小屋の前まで来た車は、そこで止まり、
周りを囲むのは、農場主と妻、それと娘息子とその配偶者のみ。
あと研修生2人。
数分間の黙祷。
しばらくして、車は再び歩くのと同じ速さで農場を去っていきました。

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黙祷をしている間は、ヤギの鳴き声も止まり全くの静寂で。
葬儀では無かった寂しさや悲しさが、その数分にぎゅっと押し込められたかのような、
尊い時間でした。

オランダ人って、けっこうキザです。
日本人が、恥ずかしがったり、面倒くさがったりすることを、平気でします。
でもそんな文化が、時には芸術的な、
時には映画のような、日本人が口に出したがらない「情熱」というものをつくっている気がします。



なんか、変な感じの日記でしたが。
次回はもっと面白くいきます。



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観光の話ばかりだと働いていないように見えるので、ぼちぼち牧場の話でも。


オランダは今ちょうど「乾草」の季節です。

文字通り、乾燥させた牧草ですね。
一般的には「ほしくさ」と読みますが、農家では「かんそう」と呼ぶ人が多いようです。
パソコンで打つ時に変換されないので苦労します。
オランダでは「hooi」(ホーイ)です。
英語では「hay」(ヘイ)なので、少し似ていますね。

機械で乾燥をばりばり刈っていって何日か放置して、
よく乾燥したところで集めます。
日本では円柱型(ロール)で集める場合が多いのですが、
オランダでは四角い形も結構見ます。
日本でも昔は四角だったとか。

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こんな感じで積んでいきます。

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夕方の搾乳が終わったあとの作業なので、かなりしんどいです。
この日は今年二回目の乾草積みで、荷台4台くらい運んだかな。
一台で300個以上なので、1000個以上はあったと思います。


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農場に運んだあとは、畜舎の二階に積み上げる作業。
二回目、三回目になってくると、腕が上がらなくなってきます。
「お前それでも農家の息子か」
と言って笑っていた人も、最後には動けなくなるくらい。

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普段は農場を手伝わないレストラン係の人や、近くの農家の人も総出です。
一種のイベントみたいな感じです。
最後にはみんなで軽い食事とビールを飲んで、おしゃべり。
「はい解散」とはいかない所がオランダ人らしいですね。

ところで、上の写真は午後9時に撮ったもの。
まだ夕方とも言えないくらい明るいですね。
日没は10時です。
全部が終わったのは11時近くでした。
夏の日が多いうちにたくさん動き、冬の日が少ない時によく休む。
それがオランダ流のようです。



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「乾草」は何日か草を乾燥させる時間が必要なので、天気に左右されます。
オランダは雨が途切れ途切れに降るらしく、「乾草」づくりは難しいそうです。
ただ今年の夏は晴れの日が多く、とても順調。
先週今週とちょっと天気の悪い日が続いています。(一日のうちに晴れたり降ったり)

つい最近、農場主と息子が「いつ草を切るか」で話し合っていました。
お父さんは「明日はそれほど悪い天気じゃない」
息子は「いや雨が降る」
結局、切らない事に決まったようですが。
「昔は全部俺が決めていたんだが、今はたまに意見が分かれるんだ」
これが人生だな。とか農場主は呟いていました。
そういえば日本でもよく見る光景だなぁと思いつつ。
場所が変わっても、人間はそこまで変わらないものですね。

 


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もう2週間ほど前の話になりますが、デルフト(Delft)という小さな街に行ってきました。

ところで話は変わりますが、
オランダの通貨は現在、ユーロです。
ヨーロッパの多くの国がこのユーロを採用していて、
1ユーロ120~150円くらいで変動しているようです。
僕は面倒なので、1ユーロ100円と置き換えて計算してしまう事が多いのですが。
1ユーロ=100セントなので、1セント1円くらいと考えています。

さて、オランダでは数字を言う際に、英語とは微妙にニュアンスが異なります。
たとえば「59」は、

negen en vijftig(ネーヘン・エン・ファイフタハ)

「9と、50」という言い方をします。
これが慣れるまでかなり難しく、
特に年齢を言う時にはなかなかパッと出てこないものです。

そして、9ユーロ50セントと言う場合。

正確に言うのであれば、

negen euro vijftig cent(ネーヘン・ウーロ・ファイフタハ・セント)

なんですけど、実際は縮めて

negen viftig(ネーヘン・ファイフタハ)

と言ったりもします。
これもお店とかでよく耳にするのですが、なかなか聞き取れない。
聞き返す事もあるのですが、すると今度は英語で素早く答えてくれたりします。
それも速すぎて聞き取れなかったりするのですが。


なんでこんな説明をしたのかと言うと、ずばり言い訳づくりです。
オランダではデルフトの陶器が名物のひとつで、
折角デルフトに来たんだから何か一つ陶器を買っていこうと思ったんです。
広場の店頭を回っていると、ショーウインドウに牛の陶器を発見。
値札が無かったので、中に回って聞いてみると

ネーヘンファイフタハ

9ユーロ50セント!安い!
買うと決めて、50ユーロ札を出すと

「足りませんよ」

あれ?

「59ユーロです」

た・・・・・・高ぇ!!

しかし一度は買うと言ってしまったので、さらに10ユーロを出し購入。
勘違いしていただろう事は向こうも分かったはずなので、
本当は買わない事も出来たとは思うのですが。
この気持ち、誰か分かってくれますか?
むしろ値切るべきだったか・・・。
でも小心者の僕にはそんな事も出来るはずがなく。

その時手に入れた牛は、今も部屋で凛々しく起立しています。

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デルフトで他に有名なものといえば、
ここで生涯を過ごした画家フェルメール。
最初の写真は、その代表作である「デルフトの眺望」のモデルになったといわれる東門です。
実は同日にハーグ(Den Haag)のマウリッツハイス美術館も訪れて、
作品そのものも見てきました。
教科書でしか見たことのなかった絵を間近で見て、
そのモデルとなった場所を訪れる。
こういう事をすると、海外に来た実感が湧きますね。
 


お近くのLeiden(ライデン)まで行ってきました。
うちから自転車で30分ほどです。


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これ、市役所です。裏側なのですが。
Leidenはアムスと同じく、古い建物が今も残る、歴史を感じる良い街です。
規模も大きく学生街でもあるので、様々な店がたくさんあるのですが・・・

道が複雑で迷いやすい!

オランダの街は、弧を描くような曲がった道が当たり前。
大通りはともかく、横道は狭いし。
まだ慣れていない僕には、地図は必需品です。
あまり手に持って歩いていると「旅行者だ!」と思われてスリの標的になるらしいので
鞄に仕舞っては、誰もいないところで出してみたり。(慎重すぎ?)


ところで、オランダでは全ての道に「○○○○通り」という名前が付いています。
実際に道を歩いていても、青い看板に白の文字で表記されているのを見掛けます。
これがオランダを歩く時にとても重要になってくるので、
もしオランダを訪れる際には、目的地とそこまでの「道の名前」をしっかり調べておいてください。

決して、自分の方向感覚だけを頼りに進まないように!

僕はそれで更なる迷い道へと迷い込みました。
いつの間にか街の反対側にいたら、それはもう焦ります。
たまに街中の看板に地図が載っていることがあるのですが、それを見て何とか抜け出しました。
皆さんお気を付けて。



この日は、ライデン大学付属の植物園へと行ってきました。


0503_02.jpg

大学のすぐ近くの建物に、こんなものが。
なんか観光ブックにでも載っていそうですね。
何故このようなものがあるのか詳しくは知りませんが、
ライデンという街は日本の長崎と姉妹都市であったり、色々と所縁ある場所なので
日本に興味のある人かあるいは日本人が多く住んでいるのかもしれませんね。

このライデン大学にも、「日本語学科」という学科があります。
以前、その学科の方と話す機会があったのですが、とても流暢な日本語でした。
レベルの高い大学のようです。
多分、僕は日本語学科でも入れないと思います。

植物園の中には、日本の植物も多くあります。

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ファン・シーボルトという方が、日本の生活と植物を調査し、
たくさんの植物を持ち帰ったそうです。
(正確には、スパイ容疑にかけられ国外退去されてしまったそうです)
庭園を歩いていると、ふと日本にいるような気分になりました。
それほど日本の植物が懐かしく、オランダの植物が異なったものだという事でしょう。
もう一度、今度はおにぎりを持参して来てみたい場所でした。


 


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